JTのようなアコギのグルーヴを日本人でやれる人を見たことない自分は、本物を見て腰が抜けそうになりました。やわらかく美しいアルペジオ。だから「しっとりゆるーく」みたいに誤解している諸氏が多いんですが、実は全く逆で、ドラムがいらないほどあの右手の指の動きだけで「シャキーっとタイトに」グルーヴしてるんですよね。(「One Man Band」のDVDをご覧あれ)今回のライブ、あの右手の動きとノリを見て聴くだけでも15000円払う価値がある。
外国人とセッションすると、そういう感覚になるんですよね。特にアメリカ人。
かつてNothing But The Funkをやった時、スティーブ・フェローンやディーン・パークスとL.Aでレコーディングを体験した時、あの中野サンプラザでスティーブ・ガッドとやった時、そういう感覚を味わいました。これらドラマー(ここで言うなら各々、沼澤尚〜スティーブ・フェローン〜スティーブ・ガッド)は、自分のグルーヴに一瞬の迷いもなく1小節目の1拍目から「ここっ!!」ってくるわけです。そのドラムに対して、ドラム以外の周りのミュージシャンが、つじつま合わせのように場所場所でドラムに合わせようと演奏しないわけです。合わせようとするのではなく、そのドラマーが出すグルーヴのスウィート・スポットを各メンバーが感じ、そこに対してそれぞれのタイム感で演奏をすると、そのドラムのグルーヴはもの凄いことになるという。そういう感覚です。それが、もの凄くいい音(音がめちゃくちゃよかった!)でステージで行われている・・・そういう感じって、黒人も白人も持って生まれたものを持っています。(A級な人に限るんですが)