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2年ぶりぐらいにブログを。

約2年ぶりぐらいにブログを。ワールドカップの感想をあげてみようかなと思いまして。

「ブラジル×クロアチア」

個人的感想と思うことを。完全自分勝手目線なんで、読みたくない人はスルーして下さい。長文失礼。

今年の正月に会ったブラジル人パーカッショニストであるマルコス・スザーノ氏が、会うなりいきなり「モリ、、セレソンが全然ダメなんだよ。我々を満足させる魅力的なサッカーをひとつもしなくなった、、」って愚痴り、「いやいや、それでもやっぱりセレソンはセレソンだよ。ましてや自国開催だし。」なんて返したんです。いつもなら会うと、こんな若手ブラジル人選手に期待とか、今国内ではあいつがいいこいつがいいって話になるのに、ネガティブな意見しか言わなかったのです。リオのフラメンゴに住み、サッカーの何たるかを子供の頃から知り尽くすあのマルコス・スザーノが。

全くその通りでした。

コンフェデ以来セレソンを真剣に観ましたが、完全なる期待外れで、こんなで大丈夫?って思うはめに。そしてスザーノが言っていたことがよーく理解できました。

フェリポンは、いい意味でも悪い意味でも、リアリティ至上主義なサッカーをする人。歴代のブラジルが示してきた魅せる楽しいクリエイティブなサッカーではなく、現実主義的なサッカーのことです。勝てるサッカーだけど、中身が薄い。しかも観ていてクリエイティビティを感じないのが特徴と言いますか。それでも個人の閃きやスキルを大切にするタイプで、今回も以前率いたセレソンやポルトガル代表と同じ匂いのするサッカーだったように思います。

案の定、攻撃にも守備にも何かを感じる戦術や動きはありませんでした。攻守共に個人のスキル頼み。攻撃はオスカルとネイマールの個人技頼り。守備はチアゴ・シウバとダビィド・ルイス頼み。

サイドバックのあの名だたる2人も、フッキというフィジカルに長けた重戦車FWも、フレッヂという張れるタイプも、全く機能していないように、自分には見えました。フッキとフレッヂに至っては、コンディションが良くなく、ほとんど試合から消えていて、たまにボールが来ても捌くことしかできないところを、完全にクロアチアにつかれてましたね。フレッヂなんてPK欲しさにシミュレーションするのが精一杯。しかも西村さん、ほんとにとっちゃうし!あれはどう見てもフレッヂにイエローだと僕は思います。

唯一中盤で機能していたのは、グスタポとパウリーニョの攻守渡る献身的な地味な働きのみ。あの2人とCBの2人がいなかったら、クロアチアのカウンターによる餌食度はますます上がり、もっと点を取られていたような気がします。

個人の力で無理やり打開しただけのサッカー。こういう時のセレソンは、どこかでつまづくんですよね、、長年観てきてますが。だからほんとに心配です。

ネイマールは確かに至宝です。この試合でも素晴らしい働きをしてました。でも彼がドリブル個人技をし出すと、CFや逆サイドのFWがまるで活きないことも事実。それなら、状況判断とポジショニングが良く、まだ人を使おうとコンビネーションに可能性を見出すオスカルのほうが、クオリティを感じます。ネイマールではなく、オスカルのチームなんだなと。さすがはモウリーニョの下でモダン攻守を叩きこまれてるだけのことはありますね。ネイマールがメッシのようになるには、周りとどうあるべきかを見極める判断力があるか否か、と感じました。技術も才能も能力もスター性も世界トップクラス。あとは脳みそと経験なんでしょうね。オスカルにはそれを感じます。ひとつ上の棚です。

ただ、あと残り2人の攻撃陣が宜しくない。唯一可能性を感じたのが、途中交代で入ったベルナールという若い選手です。出てきた頃のリベリを彷彿とさせるサイドアタッカー。クロアチアの右サイドをうまく打開してました。フッキではなくスタメンで彼を起用すべきなんじゃないかな、なんて思います。あとマルセロの攻守の雑さが気になりました。オウンゴールは、あれは仕方ないにせよ。上下動きの判断とボール扱いとクロスの精度が今ひとつ。断然、我らが長友のほうが素晴らしいですよね!ほんとに。それなら今ローマにいるマイコンを試してみたいとも。

ポゼッションするなら、スペイン級にクリエイティブじゃないと、今の世の中なかなか通じないんだなと感じる試合でした。試合をするごとに機能することを、心から願ってます。ね!スザーノ!!これからだよ!

対してクロアチア。

やっぱり予想通り素晴らしいクオリティでした。モドリッチを核に据えたモダンなカウンターサッカー。オリッチというベテランの精神的な役割もあいまって、攻守に素晴らしく組織化されたサッカーをしてました。でもやはりマンジュキッチの存在は大きいとも。彼の不在は計り知れなかった。次からは出てくるはずです。この人の得点感覚はほんと凄いので期待します。

モドリッチは、レアルではシャビ・アロンソとのダブル・ボランチをやってますが、代表に戻るとトットナム時代を彷彿とさせる動きに。完全に彼のチーム。引いてはいましたが、いずれも攻撃を見越した上でのモダンな守備。ボール奪取するエリアが前であろうが後ろであろうが、全員の頭にモドリッチとオリッチのポジションが常に入っていて、必ずすかさずそこへボールを経由させることができます。「技術の使い道にそつがない感じ」とでも言いましょうか。そのモドリッチにボールが入る瞬間の他の選手の動きが、いったいどれほどブラジルを苦しめたか。そして戻りきれないブラジルを尻目に数的優位をうまく作ってました。

カウンターによるサイドアタックも、ただ単純なクロスを上げるだけのブラジルとは違い、あらゆる種類のパスをゴール前に供給してくるアイデアと状況判断力。これがオリッチの献身的な動きとあいまって、オウンゴールを生みました。コバチは素晴らしいチームを作ってきたと思います。

あと、キーパーのクオリティが高いと思いました。ジュリオ・セザールには申し訳ないのですが、質の差が歴然でした。スキル高いキーパーと屈強なDF陣がいて、しっかり守ってカウンターというアトレティコやレアルのような、逆に凄い攻撃に一瞬にして変貌できる、今らしいサッカー。それには有能なキーパーが絶対条件です。

クロアチアは、元々技術のあるボールの扱いがうまいお国柄。このモダンな戦術と元々あるスキルが組み合わさると、大国相手にでもこんなに素晴らしいサッカーができることを教えてくれました。

さすがにあのPKは精神的にきたでしょうし、前がかりにならざるをえなかった後半30分過ぎにやられたオスカルの天才的タイミングのトゥ・キックに沈みましたが、このチームには計り知れない可能性を感じました。次からの戦いが楽しみです。

それにしても、試合前にテレビに出てきた関西弁丸出しのクロアチア人女性、何か親しみを感じたなぁ。(笑) たまに大阪とかにいるんですよ、関西弁しか話せない外国人。大好きです。
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